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MoMoさんによる連載コラム5: Intern Pharmacist Program

5)PSA Intern Pharmacist Programについて

さて、薬局で見習い薬剤師としてフルタイムで働く傍ら、私は前の章で述べた参考書や問題集を使い、Stage 1に向けて勉強を始めました。最初は分からない言葉ばかりで、辞書を引き引き一晩に問題集を10問やるのが精一杯でした。この頃、以前英語のコースで先生に奨められた方法で、アルファベットのタグの付いた罫線だけの安い電話帳型ノートを買ってきて、調べた単語をその電話帳に書いていき、自分専用の辞書を作りました。この方法で薬学に使用する専門用語のボキャブラリーが飛躍的に増えていきました。

Stage 1の受験はOETの1年後、99年の3月でした。Stage 1に合格した後は、 QLD州のAPECの試験官とのInterviewを経て、正式にPre-registered Pharmacistとなることが出来ました。その面接で試験官に言われたのは「日本の薬学生はオーストラリアよりも高度な知識を持っているけれど、実技は全くやってなくて試験さえもないらしいね。あなたの経験では実技試験重視のStage 2に一回で合格するのはなかなか難しいよ。PSAのIntern Pharmacist Programに通いなさい。」とのことでした。

PSA (Pharmaceutical Society of Australia) というのは主に薬局薬剤師の為の薬剤師会です。(Web site: http://www.psa.org.au/ )
大学の最終学年で病院または薬局にて1年間の薬剤師研修を受ける薬学生のために、Intern Pharmacist Programを主催しています。薬学生には必修のプログラムとなっており、このプロセスを経て研修の終わり頃に最終試験を受け、晴れて薬剤師となることが出来るのです。
このコースでの課題を以下にリストアップします。
・ Assignmentの提出(3回):1回のAssignmentは30〜40ページに渡るものでした。薬局での実務に直接関係した設問があり、記述式の問題に回答を書き、自分の指導にあたっている薬剤師にチェックしてもらい、PSAに提出し採点してもらいます。
・ Presentation (2回):薬学生同士の小グループでPresentationを行い、指導官の採点があります。私のときは1回目が糖尿病について、2回目が喘息と喘息薬についてでした。
・ PSA主催の月に1度あるレクチャーへの出席:(出席はその都度記録され、1年に10回の出席が求められました)
・ PSAから送られてくるAustralian Pharmacistという雑誌についている薬剤師生涯教育プログラムの記事を読んで設問に答え、回答をPSAに送付する。(年間10回だったと思います)
・ Senior First Aid CertificateをPSAのコース中に取得する。(First AidコースはAustralian Red Cross, St John Ambulance Australiaなどがあります。)
・ PSA Intern Pharmacist Programの最後にAssignmentに関する筆記試験を受け、合格した薬学生は薬剤師登録を受けることが出来る。
注)現在のIntern Pharmacist Programは、この他にAPCATと呼ばれるMCQ (後に述べますが、Stage2での筆記試験と同じもの)と、実技試験もあるようです。

さて、話は元に戻り、APECの試験官とのInterviewを終えた私はすっかりパニックになっていました。「後はAPECのStage 2だけだ!と思っていたのに、PSAのコースまでやらなきゃいけないなんて…」と激しく落ち込んでしまいました。そういえばAPECのパンフレットに「The interviewers may recommend that a candidate undertakes further studies to improve their communication skills」と書いていたのを思い出しました。

Interviewの後、その頃勤めていた薬局に出勤して事の事情を話すと、薬局のオーナー(私の指導担当薬剤師)が私を励まして元気付けてくれました。その薬局のオーナーには大変お世話になり、PSAのAssignmentの添削もしてもらい、その後も何かあるたびに力になってもらいました。お陰さまで私は悪戦苦闘しながらも、何とかPSA Intern Pharmacist Programの全ての過程を終え、PSAコースの最後の筆記試験も無事合格することが出来ました。
さて、次はいよいよAPEC Stage 2です。これに合格さえすれば、晴れてオーストラリアの薬剤師免許を取得できるのです。

注)つい最近APEC Stage 2の前にNFECEという法規と計算問題の試験が導入されましたが、私はこれを受験したことがないので、この手記ではこの試験についての記述は割愛します。

(次回 APEC Stage 2 について その1)



COMMENT

 
Pre-registered Pharmacistのコースは、今では経験に関係なく必須になっていることと思うのですが、それに付け加えて質問があります。

何か私が勘違いしているのかもしれませんが、州によってIntern Pharmacist Programは違い、NSW、VICでは、独自のプログラムで内容が違うと理解しているのですが、Queenslandでは、独自のIntern Pharmacist Programはないのでしょうか?

プログラムの中では、PSAのサイトを利用した選択問題の課題などもありますが、PSAに加入したり、講習会等に参加することが必須ではありません。

とはいっても、CPD Points(ご存じの通り、卒後教育プログラムの点数)で40点(?)以上が必要になるので、PSAやSHPAに入りPOINTSを修めている人がほとんどだとは思うのですが。

このIntern Pharmacist Programも、全国で統一していく動きがあるとは聞いているのですが、QLDで他のプログラムもあるのか?など、もしご存じでしたら全国でのプログラムの違いを教えていただければ幸いです。

私に入ってくる話では、ACTの場合、ACT政府主体のプログラムはないので、NSWとVICなど選ぶことができます。試験のためには、NSW、VICに行かなければならず、法もACTの物とは少し違うため、試験を受ける州の法(ACTとの違い)も勉強することになります。
課題の課程では、NSWではこまめに提出が求められますが、VICではNSWよりもこまめではないので、簡単でいいという意見の方もいますが、課題がたまり易いようです。
コメントありがとうございます。
この場で返信しようとしましたが、禁止ワードに引っかかり、送信できませんでした。
代わりにSaraさんのメールアドレスに回答を送信しましたので、ご参照いただけたらと思います。
先日私からSaraさんに送信したメールが、文字化けしていたのでしょうか?もしそうだったらごめんなさい。今日Saraさんから返信メールが届いたのですが、タイトルが文字化けしていて、本文がない状態で届きました。このメールに返信しても、また文字化けする恐れがありますので、ここで禁止ワードに引っかからない程度に編集して、回答させていただきたいと思います。

まず始めに、この手記は、私が受験した当時のQLD州の事情を述べているもので、現在の状況とは若干の隔たりがあることをご了承ください。それを踏まえた上で、参考にして頂ければと思います。
また、私は他の州に住んだことがないので、州間の違いや全国的な動きについては全く存じ上げませんので、この点もご容赦願いたいと思います。

インターンプログラムは、私が受験した当時は、必須ではありませんでした。(一緒にステージ2を受験して合格した人で、インターンプログラムのことを知らなかった人がいます。) また現在でも、ファーマシー ボード オブ QLDのサイトには、海外の大学の卒業者の場合、インターンプログラムが必須であるかどうかの記載はありません。しかし、同僚で05年、07年、08年の合格者はいずれもインターンプログラムを修了しているので、もしかしたら現在は事実上必須になっているのかもしれません。

QLDではPSAのQLD州支部が主催するインターン ファーマシスト プログラムが唯一のプログラムであると理解しています。これが言い換えれば、州独自のプログラムであるとも言えると思います。

私の記憶では、当時のQLD州のプログラムでは、インターンプログラムの受講費用の中に、PSAの年会費も含まれていましたので、プログラムを受講することにより、自動的に1年間、PSAのメンバーになれました。現在はどうかというのは、今働いている病院のプレレジに聞けば分かるのでしょうが、私は現在長期休暇中の為、確かめようがありません。

もちろんこういった事情は州によって異なることは、Saraさんもご存知の通りです。これからも州間の事情の違いを教えて頂けたら幸いです。




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